大腸がん
大腸がんは、大腸の内壁に腫瘍が形成される悪性腫瘍のことを指します。 大腸がんは通常、ポリープが悪性腫瘍に変化して進行します。
早期の段階では症状がほとんどないことが多く、進行すると血便、腹痛、便秘や下痢、体重減少などの症状が現れることがあります。
日本国内でのがん罹患率の統計によると、男女を合わせた全がんの中で大腸がんが最も多いとされています。特に男性においては、大腸がんが最も多いがんとなっています。
受診の目安
- 大腸がんの早期発見には、定期的な検診が重要です。 平均リスクの人には、50歳から55歳までの間に大腸内視鏡検査を受けることが推奨されます。
- 高リスクの人(家族に大腸がんの既往歴があるなど)には、40歳から45歳にかけて検査を開始することが推奨されます。
大腸がんリスクが高い人
- 高齢者は大腸がんのリスクが高い傾向があります。
- 一部の遺伝子変異や家族歴がある場合は、遺伝的要因によりリスクが上昇します。
- 食生活の欧米化、喫煙、肥満なども大腸がんのリスクを増加させる要因とされています。
予防するには検査を受けましょう
大腸がんの検査を定期的に受けましょう。
大腸内視鏡検査では大腸の内壁を直接観察し、異常があればポリープや腫瘍を切除することも可能です。
大腸がんの治療法
大腸がんの治療法は、がんの進行度や患者の状態によって異なります。
初期の大腸がんでは、手術が主な治療法となります。
進行した大腸がんでは、手術に加えて放射線療法や化学療法などが併用されることがあります。
大腸がんのステージについて
ステージ0 (カラークラム)
大腸内の表面の細胞ががん化している状態で、がんはまだ壁から深く侵入していない段階です。
がんはポリープとして形成されており、通常は切除することで完治することができます。
ステージI (腫瘍浸潤期)
がんは大腸の壁の中に侵入しているが、周囲のリンパ節には広がっていない段階です。
一部の症例では、悪性細胞が血管にまで侵入していることもあります。
ステージII (リンパ節転移期)
がんは大腸の壁の中に侵入しており、近くのリンパ節に広がっています。
ただし、周囲の臓器や組織への転移はない段階です。
ステージIII(遠隔転移)
がんは大腸の壁から脱出し、近隣の臓器やリンパ節に広がっています。
他の臓器にも広がり、肝臓や肺などの遠隔部位にも転移していることがあります。
ステージIV(遠隔転移)
がんは大腸を越え、遠隔部位に広がっています。
他の臓器に広がることが最も多く、肝臓や肺、骨などに転移している場合もあります。
大腸がんの予後
ステージIおよびステージIIの早期の大腸がんは、がんが壁の内部に限定されているため、治療後の5年生存率は高い傾向があります。
ステージIIIおよびステージIVの進行した大腸がんは、がんが臓器やリンパ節に広がり、他の部位にも転移している場合があります。そのため、治療の難しさや予後が悪くなる傾向があります。
大腸がんは早期発見、早期治療をすることが重要です。
そのためには定期的な検診を受ける事が大切です。